
旅行記文化・歴史を知る
菱潟全海堂
水伏せのご利益を信仰される「全海法師の即身仏」を安置
静かな集落の片隅にある曹洞宗観音寺。その奥の菱潟全海堂には、阿賀野川の難所で舟が遭難するのを嘆き、難所を改善することに生涯をかけたとされる全海法師の即身仏が安置されています。このことから水伏せのご利益があると人々に信仰されています。毎年7月8日が大御開帳日となっており、300年以上経った現在も大祭は地元の人々で賑わいを見せます。
また、全海法師がその湧き出る清水で沐浴し即身仏となったと言われる行者清水が現在も残されています。
長楽寺観音堂
本尊の11面千手観音像は室町初期の作品
閑静な住宅街にひっそりと佇む観音堂。新潟県指定文化財である長楽寺観音堂は江戸初期に建立された禅宗の御堂です。本尊の11面千手観音像は室町初期の作品と伝えられ、現在も多くの人々に深く信仰されています。
ショウキ祭り
新潟県指定無形文化財、毎年2月から3月にかけて行われる伝統行事
ショウキ祭りは、その年の五穀豊穣、家内安全、無病息災、子宝などを願い大きなワラ人形を作って祀る祭りで、400年以上前から続けられています。現在、阿賀町では4つの集落で続けられていますが、後継者の問題やワラ不足から祭りの存続が年々難しくなってきている状況です。
※写真:平瀬(びょうぜ)集落のショウキ様。ワラの確保の問題や人材不足から祭り行事を廃止しました。
奥阿賀ふるさと館
和紙の原料である楮(こうぞ)を利用した
立体的な和紙ランプ“たまご”作りを体験しお土産に!
今から400年以上前に阿賀野川の水に恵まれたこの地で生まれたのが「小出和紙」です。豊かな水源のもと作られた最高品質の手漉き和紙は、江戸時代には会津藩の御用紙として重宝されていました。
奥阿賀ふるさと館では、和紙の原料である楮(こうぞ)を使って立体的な和紙ランプ“たまご”の制作体験を行うことができます。
いくつかのメニューから選ぶことがきますが、一番人気はたまご型ミニランプ。先生の丁寧な指導のもと、ゴム風船の型に水に溶かした楮の繊維をすくい取って貼り付けます。楮の繊維は柔らかく破れやすいためゆっくりと作業します。ゴム風船一面が埋まったら次に細く紐状にした楮の繊維を巻き付けます。これにより和紙の強度が増すだけでなく、作り手によって個性が出る工程です。さらに、もみじやコスモスなどを飾れば自分だけのオリジナルのランプに。完成したランプは乾燥させて1週間程度で手元に届きます。
ランプの他に、手軽にできるアート和紙やハガキづくりの体験などもできます。
珍味 めだかの佃煮
鯉や岩魚の養殖の経験を活かし、江戸時代の珍味を復活
ショウキ祭りが行われていた集落の一つ平瀬(びょうぜ)集落にある「うるめっこ組合」で作られるめだかの佃煮は直売所やお土産店、インターネット販売で購入可能。天然なめこも採れる水の綺麗な山間の養殖池で育てた緋メダカを、じっくり煮込んで加工しています。
元々、江戸時代よりタンパク源やカルシウム源として親しまれてきた味を現在の代表が鯉や岩魚の養殖の経験を活かして復活させました。
おつまみやご飯のお供に、一度は試してみたい珍味です。
googlemap でルート案内
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