雪椿特集雪椿を育ててみよう!

雪椿は園芸百貨店などで購入できます。
希少な雪椿は日本でよく見られるツバキに比べると育てるのが大変なのではと思うかもしれません。
では、実際には雪椿はどのようにして育てるのでしょうか。

まずは植える場所ですが、雪椿には雪の下で乾燥や寒さから身を守るという特性から、地域によって植え方や育て方が異なります。

山間部など積雪のある地域では?

雪の積もる場所では、戸外に植えるほうが快適な生育環境となります。
日中、特に夏場は直射日光が当たる場所を避けて植えます。
理想だと朝日が当たる半日陰が最適です。
植える場所はなるべく土中水分のある場所を選び、雪の重みがかかると地面に幹が伏せるように、幹を斜め45度傾けて植えます。
これは、雪椿の幹枝がしなやかで柔らかいという性質を生かした植栽方法で、阿賀町式植栽法と呼ばれています。
こうすることで、耐雪支柱などの雪対策が不要となり、毎年の管理が楽になるというメリットがあります。

冬に乾燥する太平洋側の地域では?

冬に乾燥する地域では鉢植えで育てるほうが適しています。
日中、特に夏場は直射日光が当たらない場所を選びます。
理想だと朝日が当たる半日陰が最適です。
鉢植えの用土には、赤玉土・鹿沼土・日向土・桐生砂のうちの数種類を混ぜたものに、可能であればピートモスを加えた土を用います。雪椿はアルカリ性の土壌を嫌うため、可能であればここも配慮すると良いでしょう。

低温や冬季の乾燥した空気に弱いため、関東地方のように乾燥が目立つ地域では日中日当たりのいい場所に置く場合、霧吹きで水をかけて気温が下がる早朝夜間は戸外には置かず、加湿器のある部屋に置くか、お風呂場などに移すことが望ましいです。
冬の気候に弱いのになぜ積雪のある地域は大丈夫なのかというと、自生地では雪に埋もれて越冬するため、温度や湿度が保たれるためです。
雪と地面の間は意外にも0度以下にはならず、湿度も保たれた環境となります。

植えたあとの管理や水やり、剪定は?

植えた直後はたっぷり水を上げます。
その後は毎日欠かさず水やりをします。ただし、やりすぎには注意をしましょう。

剪定は開花後の3~4月が適しています。(大きく切り詰める場合は2~3月上旬が最適)
6月頃に花芽ができてくるので、それ以降は樹形を整える程度にとどめます。

植え替えや増やしたいときは?

植え替えをする場合、梅雨時が一番失敗が少なくおすすめですが、3~4月、9~10月(寒冷地では8~9月)でも可能です。
増やしたい場合は、6~8月に挿し木で増やすことができます。
密封挿しならば冬季でも可能で、6月頃に少しずつ外気に慣らしながらポリ袋を取り除きます。3~8月に取り木も可能です。挿し木・取り木ともにツバキよりも発根しやすいです。

雪椿を育ててみたい方は、是非参考にしてみてください。

雪椿の見どころスポット

阿賀町では広く雪椿が自生しており、町の中でも多く目にできますが、角神雪椿園では原種の雪椿を保護・育成し、原種を含めて多くの雪椿を見ることができます。
原種を含め数万本もの雪椿が一斉に咲き誇る光景も圧巻です。
見頃は例年4月中旬から4月下旬となっています。

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2019.02.13 | 事務局 | 雪椿特集

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